Speaker A
皆さん、こんにちは。医学生道場で指導している今田夏です。今回はこれから121回の国家試験を迎える皆さんに対して、ここだけは抑えて欲しいポイントに絞って説明していきたいと思います。とはいえ、医学試験の範囲はすごく膨大なので、皆さんがつまづきやすい免疫チェックポイント阻害薬の3つのポイントだけに絞って今回は解説していきます。今回扱う問題はこちらです。皆さん画面を止めて問題を読んでみてください。まずはこの問題のポイントを抽出していきます。76歳の男性がICI免疫チェックポイント阻害薬投与中であること。そして全身の倦怠感を訴えていること。TSHが著明に低下していてFT4が著明に低いことがポイントです。今回問題になっていた肺の治療ってすごくたくさん選択肢があるイメージがありますよね。免疫チェックポイント阻害薬とか抗がん剤とか放射線治療とか、すごくたくさん治療法があって覚えるのが難しいっていうイメージだと思うんですけど、ここだけ覚えて欲しいのが肺がんはとにかく遺伝子検査が大事なんです。肺がんの治療ってすごくすごく進んでいて、今まで治療できていなかった人たちもたくさん救えるようになってきているんです。肺がんの遺伝子っていうのはドライバー遺伝子って呼ばれていて、EGFR、ROS1、ALKなんていうのが有名ですね。なんだか肺がんの遺伝子変異が見つかったっていう風に言われると悪い方向に進むんじゃないかっていうイメージがあると思うんですけど、最近の医療ではすごく進んでいるので、これらの遺伝子が見つかった時、どちらかといえば患者さんは喜んでいいよっていうような報告ができるんです。少し正確な言い方からは外れてしまうかもしれないんですけれども、遺伝子ってどういうイメージがありますか?遺伝子が何かに働きかけておかしくなるっていうイメージですよね。だからこの遺伝子変異が見つかるっていうことは、ここをやっつけちゃえば原因が止まるっていうことなんです。こんなに画期的に見える免疫チェックポイント阻害薬ですけれども、これには大きな大きなデメリットがあるんです。1つだけ免疫チェックポイント阻害薬で覚えておいて欲しいことは、副作用がすごく大きいっていうことです。副作用っていう風に言われると皆さんマイナスのイメージしかつかないと思うんですけれども、免疫チェックポイント阻害薬に関してだけはこの副作用って実はいい意味にも捉えられるんです。この副作用が強いっていうことは、この癌に対してすごくよく効いているっていうような意味の反面でもあるんですね。だから近年では副作用が強い患者さんほど予後がいいっていうような報告も上がっているんです。この免疫チェックポイント阻害薬の副作用をかっこよく言い表したのがIRAEっていう病態です。このIRAEはすごく医療の世界でも最近注目されている病気で、免疫チェックポイント阻害薬の治療をしている患者さんのカルテにはIRAEって大きな文字で書いてあることもよくあるぐらいなんですね。ただこのIRAE、どうしてこんなに注目されているかって言うと、全身に症状が現れてしまうことがあるからです。皆さんIRAEって言われたらまずは全身にっていうことだけ最初のステップで覚えてみましょう。どうしてこれをこんなに強調するかっていう風に言うと、本当にこの副作用IRAEの病態が多彩で、上から下まで全身に症状が現れることで有名なんです。例えば有名なもので言うと今回も取り上げた甲状腺炎だったり、あとは肺炎になってしまう人もいますし、肝臓に障害があって肝酵素が上がってくる、腎機能も悪くなってしまったり、皮膚障害が現れてしまったり、もうね、とにかく全身ボロボロになってしまうっていうような可能性もあるんです。このすごく進化している肺がん治療。もうめちゃくちゃ面白い分野なのでお伝えしたいことはいっぱいあるんですけど、ちょっと長くなりすぎちゃうので今回は3つのポイントだけ皆さん覚えていってください。肺がん治療はすごく進んでいて遺伝子検査が大事だよっていうことが1つ目。そして遺伝子を叩くための免疫チェックポイント阻害薬は副作用がすごく有名だったなっていうこと。そして3つ目がこの副作用IRAEっていう病態になって、これが体全体に起こってしまう可能性があるんだなっていうこと。この3点をまず覚えてみてください。今回私IRAEっていう問題を120回の国家試験の中から選ばせていただいたんですけれども、IRAEって実臨床でもすごくすごく話題になっている内容なんです。この問題だけじゃなくって、今の国家試験の流れを見ていると、実臨床で実際に話題になっている問題が多く取り上げられる傾向にあるんだなということをすごく強く感じます。なので今回この予想問題121回の予想問題3つを選んできたので皆さんにご共有したいと思います。まず1つ目に私が注目しているのはSGLT2とGLP-1という2つです。どうしてこの2剤を今回チョイスしてみたかと言うと、この2つの薬剤は腎保護ですごく最近話題になっているお薬なんです。新付全だったり腎不全っていうの皆さん聞いたことあると思うんですけれども、なかなかこれらの慢性の病気って悪くなる悪くなるっていう風に言われても、その予後を良くするような具体的な薬剤ってなかなか見つかっていなかったんです。だけど今回SGLT2、GLP-1っていうのが新機能、腎機能の保護の作用にすごく有効であるっていうようなことが分かってきて、臨床の先生方もすごくよく使われてるお薬なんです。だから121回を受ける皆さんにはこの2つの薬剤覚えていって欲しいなと思います。2つ目に注目しているのは耐性菌に関する問題です。病院で働いているとよく長期入院の先生方が広域抗菌薬を長い間使いすぎて耐性菌がすごく起きてしまうよっていう風に頭を抱えている症例をすごくよく見ます。なのでこういった悩みをもとに国家試験の問題って作られていくので、耐性菌を生まないように適切な抗菌薬を選択して欲しい。そして耐性菌がどういうものなのか。MRSAとかVREとか有名なものいくつかありますけれども、そういったところの知識が問われてくるという風に予想しています。私が3つ目に予想している問題は画像から治療法を選択していくっていうその適応の部分の問題です。最近はこれだったらこれっていうような知識の問題っていうよりは、まずは情報を読み解く。検査値だったり画像から情報を読み取って、そしてどういった治療法、どういった病態が起きているからどういった治療、そしてどういった副作用があるのかっていう長いストーリーに沿って問題が出題されている傾向にあるという風に考えているので、この画像では例えばリンパ節転移があるから手術の適応はあるのかなのかなっていうような1対1の知識っていうよりは、この画像からこういうことを読み取ってこういう治療を考えるっていうようなストーリー立てで勉強していくっていうことが重要になってくると考えています。今回のケースの場合は免疫チェックポイント阻害薬の副作用によって下垂体機能低下症が起きているので下垂体ホルモンの補充をしましょうっていうような問題だったんですけれども、ここで1番重要になってくるのは副腎必須ホルモンの確認です。下垂体ホルモンを入れる前には副腎ホルモンの確認。これすっごく大事なので覚えてみてください。今回の場合はACTH、コルチゾールは正常値だったので下垂体ホルモンを補充していいっていう結論になりますけれども、もし副腎不全が併発している場合には工状性ホルモンを入れる前にステロイドを入れないといけないなっていうのはすごく大事なポイントなので皆さん覚えてみてください。医学生道場のチャンネルではこれからも医学生のためになる情報を発信していきます。よろしければチャンネル登録と高評価よろしくお願いします。また概要欄とコメント欄に医学生道場のホームページのリンクを貼っておきます。もし医学部の勉強で困っていることがあればいつでもご連絡ください。以上、医学生道場の指導者の今田でした。ありがとうございました。











