Speaker A
どうも、私、医学生のための個別指導塾「医学生道場」の小林です。医学生の勉強の悩みならお任せください。解剖学、暗記ばっかりでつまんないな、やばい、解剖の勉強しなさすぎて留年しそう。CBTや国家試験で解剖の問題出るの?昔丸暗記系テストに受かったから忘れちゃったよ、なんて思ったことありませんか?解剖学という科目は医学生の間では暗記科目として有名ですよね。ただ暗記をするだけと思うかもしれませんが、始まると難しいんです。解剖学が難しい理由についてはこちらで紹介していますので、合わせてご視聴くださいね。実際に解剖学で多くの学生を留年させる大学も存在しています。解剖学って医学の学習の中でも一番最初に勉強する科目ですよね。そんな重要な科目なのに暗記科目として扱われていて、みんなから嫌われています。解剖学でつまづいて医学そのものを嫌いになってしまう学生もいます。でもそんなのもったいないですよね。せっかく医学部に入ったんですから、医学を好きになりましょう。好きこそものの上手なれで、医学が好きになればなるほど医学の勉強も得意になってきます。そうは言っても解剖は覚えることがたくさんあります。骨、筋肉、神経、血管、臓器、それぞれの名前と場所、どのように繋がっているかなどを全て覚えなくてはなりません。人間の頭のメモリーには限界があります。まともに丸覚えしていると絶対に覚えられないようになっているんです。そんな解剖学ですが勉強のコツがあります。それは臨床との関連を考えることです。私が医学生の時も解剖学は過去問を丸覚えせなんとかくぐり抜けました。でもそんな知識はCBTや国家試験の時には消えてしまっていたんです。医学生道場では医学生に指導しています。そんな医学生道場だからこそできる授業は実臨床と絡めた授業です。私が医学生の頃にこんな動画があったらなという動画を作りました。今日は解剖学の中でも神経分野の解剖、特に動眼神経、滑車神経、外転神経といった眼球運動に関わる脳神経について解説していきます。是非繰り返し視聴して解剖学の試験に臨んでください。本日のメインテーマ、眼球運動についての解説に入る前に、まず皆さんに絶対に覚えて欲しいのが12対の脳神経です。脳神経は大脳または脳幹から直接伸びている末梢神経で12対あります。1嗅神経、2視神経、3動眼神経、4滑車神経、5三叉神経、6外転神経、7顔面神経、8内耳神経、9舌咽神経、10迷走神経、11副神経、12舌下神経。この名前を覚えてない方はゴロでも何でもいいので絶対に必ず覚えてください。この12対の名前と番号をセットで覚えていないと脳神経解剖は全くと言っていいほど理解することができません。なので番号と名前をセットで覚えることは絶対です。とはいえこれはゴロで覚えることができますので分かりやすい語を紹介させていただきますね。ネットで探すといろんな語があると思うんですが、私が医学生に指導するときに使っている代表的なゴロについて紹介しますね。まずは1から6までの覚え方です。「嗅いでみる動く滑車の3の外何か、575の俳句みたいになっていて覚えやすいですよね。嗅ぐで嗅神経、見るで視神経、動くで動眼神経、滑車で滑車神経、3で三叉神経、外で外転神経」。以上の6つになります。これで簡単に半分を覚えることができます。あとはこじつけで覚えます。7の顔面は七面鳥、8の内耳神経は初耳、9の舌咽神経は吸引、10から12は迷う服の下、迷走神経、副神経、舌下神経でセットで覚えてください。このような無機質な単語の羅列を単純暗記するのは非常に難しいですからゴロを使うことを圧倒的にお勧めします。これは他の科目の勉強にも言えることですが、解剖学の知識をとりあえずゴロで覚えてしまえば、その後の学習が格段に楽になります。解剖学において体の部位の名前を覚えることは地理の学習で国名や県名を覚えるようなものです。県名を覚えていないのにその県の特産物を覚えることはできないですし、米の生産量ランキングや魚の漁獲量ランキングトップ3の県名を覚えることもできないですよね。医学の勉強もそれと同じです。解剖学の知識がなければ人間の正常な状態を学ぶ生理学の教科書を読んでもきちんと理解できません。当然、人間の病的な状態を学ぶ病理学の教科書の理解もできません。生理学や病理学といった次のステップに進むためにもゴロでも何でもいいので脳神経の名前を覚えなくてはなりません。ゴロで無理やり覚えることができれば生理学や病理学の知識がついてきますから、それらの知識を学習しているうちに解剖で学んだ名前は当たり前の知識に変わってきますので心配はいりませんよ。医学が得意な同級生が解剖学の知識を披露していてびっくりするかもしれませんが、みんなこういうゴロを使って覚えています。ゴロを使うことは恥ずかしいことでも何でもありませんから使っていきましょう。さて、この12対の脳神経についてですが、少し解説も加えさせてください。解剖学の試験やCBT国家試験でよく問われる内容ですので要チェックです。脳神経核の位置について話をしていきます。脳神経核というのは脳幹にある神経細胞体の集まりなのですが、それぞれの脳神経の出発点のようなものだと思ってください。すなわち脳神経核は大脳と脳神経の中継地点だと思ってください。そして試験に出題されるのが脳神経核が存在する部位です。3と4は中脳、5、6、7、8は橋、9、10、11、12は延髄と覚えてください。上から2個、4個、4個となっています。嗅神経と視神経は脳幹から神経が伸びているわけではないのでここには出てきません。次は副交感神経成分を含む脳神経についてお話をしていきます。もう1つ出題の内容について紹介させてください。それは副交感神経を含む脳神経のことです。3番、7番、9番、10番の脳神経はそれぞれ動眼神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経でしたね。脳神経は運動、感覚、自律神経機能を司ります。自律神経機能と言いましたが、実は交感神経成分は含まず副交感神経だけとやや特別です。なのでこの部分が試験で狙われやすいんだと思います。ちなみに皆さんお待ちかねかもしれませんが、もちろん3、7、9、10の覚え方にはゴロがあります。「リナト」もしくは「みくじ」です。有名なのは「ミナトク」の方ですが、私は「みな九重」の方が好きです。理由はなんか汁が分泌される感じが副交感神経らしいじゃないですか。実際に顔面神経の副交感神経成分は涙腺や唾液腺、鼻腺を支配して涙や唾液の分泌も司りますのでこのイメージと合致しているんですよ。とはいえ皆さん好きなゴロで覚えてくださいね。さて皆さん、12対の脳神経は頭に入りましたでしょうか。今日学習するのは主に眼球運動を支配する脳神経ですので、脳神経の勉強に移る前に眼球の周りの筋肉についても勉強していきましょう。まずはこちらの図をご覧ください。眼球の周りには4つの直筋と2つの斜筋がついています。名前を覚えるのは非常に簡単です。Vの名前そのものです。4つの直筋は上直筋、下直筋、内直筋、外直筋となっています。2つの斜筋は滑車筋と外斜筋です。簡単ですよね。上直筋、下直筋、内直筋、外直筋はそれぞれ上を向く時、下を向く時、内側を向く時、外側を向く時に働きます。細かい話をすると実は上直筋は内旋回線や内転、下直筋は外旋回線や内転にも関わっています。ですがこの辺はとかく覚えていなくても大体のテストはクリアできますから大丈夫です。まずはざっくり覚えることの方が大切です。そして滑車筋と外斜筋なんですが、この2つが非常に注意が必要なんですが、滑車筋は斜め下を見る時に働きます。外斜筋は斜め上を見る時に働きます。滑車筋なのに下を向く力が働いて、外斜筋なのに上向く力が働くというのはとても不思議ですよね。でもこれは斜筋は直筋と違って眼球の内側から眼球に向かって付着するような形で筋肉が走行していますのでイメージとは違ったような動きになるんですよ。ちなみに滑車筋には内方回旋や外転の作用もありますし、外斜筋には外旋回線や外転の作用もあります。細かすぎる知識ではありますが、特に回旋に関しては滑車神経麻痺の際のビルショフスキー東部傾斜試験と関連していますので覚えられる人は覚えておくといいですよ。また動画の中盤で解説します。さて、それでは今日の本題でもある動眼神経、滑車神経、外転神経についてそれぞれの働きを見ていきましょう。まずは動眼神経です。動眼神経には運動神経成分と副交感神経成分が含まれています。先ほど皆さんで覚えた3番の脳神経ですね。運動神経成分は眼球運動と眼瞼挙上に関わります。この動眼神経は非常に大切で、先ほど紹介した目の周りの筋肉、いわゆる外眼筋にほとんど全て支配しています。ほとんど全てと言いましたが支配しているのは滑車筋と外直筋以外の4つの筋肉です。ちなみに滑車筋は滑車神経、外直筋は外転神経が支配していますのでそれ以外と覚えましょう。外転神経、外直筋は覚えやすいですが滑車神経、滑車筋に関してはゴロを使ってもらった方がいいかもしれません。再び皆さんにゴロを授けます。「滑車に滑車」です。「滑車に滑車、滑車に滑車、滑車神経滑車筋」と覚えてください。さて、もう1つの運動神経成分は上眼瞼挙筋を支配していますので眼瞼挙上に関わります。動眼神経麻痺の時に眼瞼下垂の症状が出るのは、こちらの筋肉が働かなくなるからですね。次に副交感神経成分を紹介します。こちらは瞳孔括約筋を支配し、宿瞳や対光反射に関わったり、瞳孔括約筋に加えて毛様体筋を支配することで調節反射にも関わります。なので動眼神経麻痺の症例では散瞳して左右の同光性に差が生じることもあります。次に滑車神経についても働きを解説しておきます。ラッキーなことに滑車神経は非常にシンプルです。滑車神経は滑車筋を支配している滑車神経で覚えるのはこれだけです。もう大丈夫ですね。「滑車に滑車です、滑車に滑車です」。最後に外転神経の働きについて解説していきます。さらにラッキーなことに外転神経も役割は1つで外直筋の支配です。もうここは大丈夫ですね。それでは次の章からはそれぞれの神経の障害について、その原因や症状を見ていきましょう。動眼神経、滑車神経、外転神経の大まかな働きについては理解できましたでしょうか。ここからはそれぞれの神経が障害された場合に出てくる症状や障害の原因について説明していきましょう。まずは動眼神経からです。動眼神経麻痺の原因で特に覚えて欲しいのは脳動脈瘤と糖尿病です。他にも脳梗塞、特に中脳梗塞や脳ヘルニアなどが原因となりますが、今日は後ほど脳動脈瘤と糖尿病について解説していきますね。それでは動眼神経麻痺の症状について解説していきます。先ほど学習したように動眼神経は内直筋、上直筋、下直筋、滑車筋、滑車筋、発射筋を支配していますから、これらの筋肉の働きが悪くなります。逆に滑車筋と外直筋は保たれますので、眼球は外方もしくは外下方に変異します。そして動眼神経は瞳孔括約筋も支配していますので、これが働かなくなると瞳孔散大の症状が出現しますし、動眼神経には宿瞳や調節反射にも関与する副交感神経成分がありましたから、眼球は散瞳し対光反射、調節反射が消失します。さて、それでは先ほど触れた脳動脈瘤と糖尿病について解説していきましょう。これら2つは動眼神経麻痺の原因として臨床的に非常によく見られますので定期試験や国家試験、CBTでもよく狙われる分野になります。脳動脈瘤の中でもICPC、つまり内頸動脈と後交通動脈分岐部にできた動脈瘤が動眼神経を圧迫することが多いです。糖尿病に関しては糖尿病によって動眼神経を栄養する血管が障害されることによって虚血性に動眼神経が障害されます。実はICPC動脈瘤による動眼神経麻痺と糖尿病による動眼神経麻痺は初期症状がそれぞれ異なります。ICPC動脈瘤による動眼神経麻痺の場合、初発症状は散瞳になることが多いです。なので患者さんは眩しいという症状をまず訴えます。逆に糖尿病による動眼神経麻痺の場合、初発症状は眼球運動障害による複視になることが多いです。なので患者さんは物が二重に見えるという症状を訴えます











