Speaker A
皆さんこんにちは、医学生道場の石谷です。ということで今回は皆さんが大嫌いな生化学、その中から脂質代謝についてお話ししていきます。生化学、脂質代謝、わけわからないですよね。生化学と聞いただけで吐き気がして動画を閉じたくなった人もいると思います。僕もちょっと吐きそうです。実際、医学生道場にも「生化学全然わからないので教えてください。生化学で留年しそうです。助けてください」という問い合わせをたくさん頂いています。皆さん本当に困っていて、数年前の自分を見ているようです。ちなみに僕は医学部の時、わけわからなすぎてちゃんと留年になりました。今回はそんな僕が医学生の視点から研究に研究を重ねて、絶対に留年に引っかからない脂質代謝の勉強法を見つけたので皆さんにお話ししていきたいと思います。きっと生化学の引っかかるところってイメージがつきづらいところや馴染みのない用語がたくさん出てくるところだと思います。ですので今回は脂質代謝について分かりやすく解説することももちろんですが、テスト中になんとか知識をひねり出すということにも重点を置いて、普段とは違った切り口からもお話ししていきます。皆さん、直前まで頑張って暗記したのにテスト本番になってそこだけすっぽり知識が抜けていたってことありますよね。僕がテスト勉強で大事にしていることは、覚えることを減らすこと、もう一つはテスト中に思い出せるようにすることです。例えば極端な例として「リパーゼって何でか」という問題が出たとします。このぐらいであれば覚えられるよって人もいると思うんですけど、ちょっと聞いてみてください。テストでこのようにリパーゼと出てきたら、この「リパーゼ」という言葉に「分解する」という文字を当ててみます。何かを分解する、つまり分解するという風な連想ができますよね。体の中で何かを分解するといったら酵素ですよね。だからリパーゼは脂肪を分解する酵素だっていう風に覚えられるわけです。めちゃくちゃくだらないんですが、もしテストの時に万が一リパーゼの作用を忘れてしまっても、問題用紙にはリパーゼと書いてあるわけなので、これが答えを導き出すきっかけになればもう問題用紙に答えが書いてあるようなものになりますよね。何度も言うようですが、めちゃくちゃくだらないです。でもどれだけくだらなくてもテストでは知識をひねり出したものが勝ちなので、今回の動画ではこういう風にくだらなくても本番で思い出せるっていうことにも重点を置いてお話ししていきます。もちろん覚えなきゃいけないところもあるのでそこはしっかり覚えましょうという風に言うので安心してください。それでは脂質代謝の解説に入っていきましょう。まず一番大事なところは「なんで脂質代謝って勉強するの?」っていうところになります。これが分かれば試験でどこが聞かれやすいかということもおのずと分かってきます。では皆さん、脂質とか脂肪ってどんなイメージですか?お腹回りにもついてくるし健康に悪い憎き存在だと思ってませんか?確かにそうなんですけど、中性脂肪が人類の進化には不可欠だったのではというような学説もあるんです。どういうことかと言うと、人が野生だった頃は狩りをして生きていたわけですが、取れる時もあれば取れない時もあります。そして取れない時に体に蓄えがないと死んでしまいますよね。その時に活躍するのが現代の嫌われもの中性脂肪です。獲物が取れる時、つまり蓄えられる時に蓄えられた中性脂肪からエネルギーを生み出すことで飢餓に耐えることができて、私たちはここまで生き残れたというわけです。食べ物が手に入りやすい時代になってなかなか飢餓状態とならない現代では嫌われもの中性脂肪ですが、この話を聞くとなんだか感謝の気持ちが生まれてきましたよね。ということで脂質代謝で大事になるのは今お話ししたこの一連の流れになります。つまりどのように脂肪が体に取り込まれて、どのように体の中で輸送されて、どのようにエネルギーに変わるのか、今回はこの3つにポイントを絞ってお話ししていきます。まずは口から入った脂質がどのように体の中に取り込まれていくのか、そこをお話ししていきます。大きな流れとしては口から入ったほとんどの脂肪は腸から吸収されてリンパ液に取り込まれて血管を上行し、静脈に注がれるこの流れになります。それではまず腸管からどのように吸収されるのかというところについてお話ししていきます。皆さん脂肪は吸収良さそうですかね?いかにも悪そうですよね。油の乗ったいいお肉を食べると下痢する人もいるぐらいです。ということで腸管から吸収する前に分解して取り込みやすくすることが大事になります。そして脂質の消化に重要なのが十二指腸です。十二指腸には何がありますか?膵管がありますね。ここには胆管と膵管が開口していて、それぞれ胆汁と膵液が出ていますが、この2つのコンビネーションで脂肪は分解されていきます。胆汁が膵液の分解を助けてあげるというイメージです。油は水に溶けにくいので膵液単独だとうまく分解できません。ここで胆汁の登場です。皆さん油汚れを落とす時洗剤を使いますよね。理科の授業を思い出してみてください。洗剤の中の界面活性剤はこのように親水基と親油基に分かれていて、この親油基と馴染みやすい部分が油に吸着することでこのようにミセルを形成します。そしてこのミセルは外側が親水基になるので水と馴染みやすくて汚れが落ちる、そういう原理でしたね。これがそのまま胆汁の役割という風に理解してください。つまり胆汁のおかげで油は水に溶けやすくなり膵液に混ざって分解することができるというわけです。そして膵液中で分解する酵素が先ほどお話したリパーゼになります。さっき出てきたリパーゼですね。くだらなすぎてもう皆さん覚えたと思います。そして小さく分解された脂質は腸管に吸収されていくという大まかな流れです。それでは細かく見ていきます。先ほどから脂質という風に言っていますが、食べ物の中に入っている脂質は中性脂肪、つまりこのトリグリセリドになります。このトリグリセリドが先ほどの流れで胆汁によって水に溶けやすくなって膵液のリパーゼで加水分解されていきます。加水分解なので水、つまりH2Oを加えて分解していきます。なのでこのように青色の部分に水素がついて、こちらの赤色の部分にOHが付いて、こうやって見るとH2Oがくっついてるというのがよく分かると思います。このようにしてできたのがグリセロールと脂肪酸という風になります。ここまでで一旦復習です。口から入ってきたトリグリセリドは十二指腸で胆汁と膵液を浴びることになります。胆汁によってミセルが形成されて水に溶けやすくなると膵液のリパーゼによって加水分解されてグリセロールと脂肪酸の形で腸管から吸収されていきます。まずここまでの流れが浮かんできたらOKです。さて次に腸管から吸収された脂質がどのように体の中を輸送されていくのかをお話ししていきたいと思います。脂質はリンパ管を通って輸送されていきますが、そのままでは油なので水に溶けにくく通っていきにくいです。そこで登場するのがアポタンパク質です。厳密に言うとちょっと違うんですが、このアポタンパク質が腸管を通って吸収されてきた脂質をカプセルと包んで水に馴染みやすくする働きがあります。カプセルと包み込むのでアポタンパク質です。これで一発で覚えられたと思います。この後でめちゃくちゃややこしい似てるやつも出てくるのでくだらないんですけどこういう風に覚えてみてください。そしてアポタンパク質に包まれて小さい粒子としてリンパ管を流れて血中に運ばれていくというわけです。この脂質とアポタンパク質が合わさったものがリポタンパク質という風に呼ばれています。ここでアポタンパク質とかリポタンパク質とかごちゃごちゃしそうと思ったあなた、ここはみんなよく引っかかるのでテストにもよく出るところになります。ですからここでもう一つ覚え方をお話ししていきます。皆さんはきっとLDLコレステロールとかHDLコレステロールという言葉は聞いたことがあると思います。実はこれってロー・デンシティ・リポプロテインとかハイ・デンシティ・リポプロテインの略なんです。つまり血中に流れているLDLコレステロールとかHDLコレステロールっていうのは元の英語を考えるとリポプロテインということになります。まとめてお話しすると脂質をアポタンパク質がカプセルで包んでリポタンパク質になって、LDLコレステロールやHDLコレステロールといった形で血中に流れ出るというのが大きな流れになります。このようにLDLやHDLといった耳なじみのあるキーワードからテスト中でも簡単に思い出せるようになるというわけです。ちなみにさっきのロー・デンシティとかハイ・デンシティっていうのもとても大事な要素になるので後でまたお話します。さあというわけで腸管内に入った脂質がどのようにリンパ管まで入っていくのかというところが理解できたと思います。ちなみにこの腸管で脂質とアポタンパク質から作られたリポタンパク質のことをカイロミクロンと呼びます。とても小さい粒子なのでミクロンという名前になっています。このカイロミクロンがリンパ管を経由して静脈というところから血管に入り、そして心臓を通って全身に運ばれていきます。さあここまで来たら脂質輸送はもう一踏ん張りです。ここからテストでよく出るところなので気合入れていきましょう。まず全体の流れからざっくりお話します。そもそもなぜ脂質が全身に運ばれていくのか。それはエネルギー源を脂肪細胞や筋細胞に配っていくためです。宅配便のように道の途中でトリグリセリドを配っていくという風なイメージを持ってください。さてカイロミクロンは先ほどお話ししたように脂質がアポタンパク質に包まれているイメージでしたが、もう少し具体的にトリグリセリドとアポタンパク質で構成されているということを覚えてください。そしてカイロミクロンが毛細血管を通る時にこの中のトリグリセリドが周囲の脂肪組織や筋組織の中にあるリポタンパク質リパーゼによって脂肪酸とグリセロールに加水分解されて吸収されていくというわけです。ここでもリパーゼが出てきましたね。トリグリセリドが腸管に吸収される時と同じ流れがここでも起こります。そして徐々にトリグリセリドが失われていったカイロミクロンはカイロミクロンからVLDL、IDL、LDL、HDLという風に変化していくわけです。さてここでアルファベットがたくさん出てきて動画を閉じようと思ったあなた、ちょっとだけ待ってください。先ほどのように元の意味を考えるとすごく覚えやすくなります。VLDL、IDL、LDL、HDLはそれぞれこのような英語ですが、このデンシティは比重という意味です。つまりそれぞれ超低比重リポタンパク質、中間比重リポタンパク質、低比重リポタンパク質、高比重リポタンパク質という風な役割になります。さてさっきの流れを思い出してみてください。トリグリセリド、アポタンパク質、コレステロールで構成されているカイロミクロンは毛細血管を通りながらトリグリセリドがどんどんどんどん奪われていくんでした。トリグリセリドを奪われていくとその分脂質の比率は減ってタンパク質の比重が大きくなります。だから先ほどのように超低比重タンパク質から徐々に高比重に変わっていくという風に覚えられるわけです。ここで一つ注意なのがIDLはVLDLとLDLの中間なのでここはしっかり覚えましょう。ちなみに大きさとしてはイメージ通り徐々に徐々に小さくなっていきます。このように略されているものは元の意味に分解して考えるとすごい分かりやすくなったりするので他の分野の勉強する時にもぜひ思い出してみてください。さあ最後に脂肪の分解、ベータ酸化のところに入っていきますが皆さんここまでのところはいかがだったでしょうか。きっと今までより少しは脂質代謝を楽しんでもらえたんじゃないかなと思います。ここまで勉強になったよという方はぜひチャンネル登録とグッドボタンよろしくお願いします。そして自分はこうやって覚えましたとかもっとくだらない覚え方知ってますよっていう人はぜひコメント欄で教えてください。それでは最後、脂肪の分解ベータ酸化、気合入れて行ってみましょう。さあ細胞でどうやってエネルギーが生み出されるか、皆さんのきっと苦手なベータ酸化のところについてお話ししていきます。ここが一番の奇問だって人も多いと思うのでじっくりお話ししていきたいと思います。まず少し復習です。カイロミクロンが毛細血管を通る時にその中のトリグリセリドが周囲の脂肪組織や筋肉にあるリポタンパク質リパーゼによって脂肪酸とグリセロールに加水分解されて吸収されていくという風な流れでしたね。そして徐々にトリグリセリドを奪われていったカイロミクロンはカイロミクロンからVLDL、IDL、LDL、











