要点
文字起こしがないか確認するのが先で、ヘッドホンを探すのはあとでいい。WhatsAppはチャット設定で機能をオンにして言語パックをダウンロードすれば、端末上でボイスメッセージを文字起こしできる。ただし使えるかどうかは、端末の種類やOSのバージョン、対応言語によって変わる。Telegramの文字起こしは有料機能で、言語によって精度が大きく変わる。どちらも「読むための補助」であって、メッセージを保存したり、それに基づいて行動したり、転送したりする必要があるなら、音声を書き出してきちんと文字起こしするべきだ。
ボイスメッセージは決まって都合の悪いタイミングで届く。会議が始まって4分経ったところだったり、静かな車内に立っていたり、ようやく隣の部屋で赤ちゃんが寝付いて、それなりの理由でスマホをマナーモードにしているときだったり。誰かが58秒分の話し声を送ってきたのに、中身はまったく見当がつかない。
答えは2つあり、タップし始める前にどちらが必要なのか知っておく価値がある。ほとんどの場合、いま欲しいのは大体の内容で、スマホがすでにそれを教えてくれるかもしれない。ときどき、あとで必要になる情報がメッセージに含まれていることがあり、それはまったく別の作業で、別の道具が必要になる。
まず、文字起こしがすでに表示されていないか確認する
他のことを探し始める前に、いま使っているアプリがテキストを出してくれないか確認しよう。WhatsAppもTelegramも条件付きでこれができ、たまたまその条件に当てはまっていれば、問題全体は5秒ほどで解決する。
何も表示されない場合、会議中にメニューをあちこち探し回るのはやめておこう。機能が使えないか、設定が必要なかのどちらかで、どちらもテーブルの下で片手でやりたい作業ではない。ここは飛ばして、通知をミュートにし、あとで対応すればいい。
WhatsAppの文字起こし機能と、使えないことがある理由
WhatsAppは独自のボイスメッセージ文字起こし機能を追加した。これはどこかのサーバーではなく端末上で動く。WhatsAppのチャット設定でオンにすると、最初に使うときは何か表示される前に言語パックがダウンロードされるため、最初の1回目だけそれ以降より時間がかかる。
厄介なのは、使えるかどうかだ。この機能が自分に提供されているかは、端末の種類、動いているOSのバージョン、文字起こししたい言語の3つによって決まる。この3つはアプリが説明してくれないやり方で組み合わさる。同僚の画面にはそのオプションが表示されているのに、自分の画面には単純に存在しないということもあり、アプリの中にはその理由を教えてくれるメッセージはない。チャット設定を確認してそこになければ、今のところそれが答えだ。何か自分のやり方が間違っているわけではない。
端末上で処理される分、文字起こし結果も端末に残る。プライバシーの点では良いが、そのテキストで他に何かしたいことがある場合には不便になる。
Telegramと言語の問題
Telegramもボイスメッセージを文字起こしできるが、これは有料プランの一部だ。料金を払っていなければ、この機能は使えない。
払っている場合、精度はメッセージの言語に大きく左右されると考えておこう。ある言語ではさらっと読める程度にきれいに返ってくる。別の言語では、文脈から意味を組み立て直さなければならないような結果になり、これでは最初から聞いたほうが早かったということになる。自分がどちら側に当たるかを知る方法は、耳でも確認できるメッセージで一度試してみて、どのくらい近い結果が出るか見てみるしかない。
読むほうが聞くより静かだ
精度の話はいったん置いておこう。文字起こしの質とは関係のない、テキストを選ぶ社会的な理由がある。
会議中にスマホを耳に当てる動作は目立つ。スピーカーをそっと傾けるのも、ポケットからイヤホンを片方だけ取り出すのも同じだ。画面の文字にちらっと目を落とすのは目立たない。その場にいる誰もが、あなたがときどきスマホを見ることをすでに前提にしている。文字起こしを3行読むのはその前提の範囲内で済むが、音声を再生するのはそこから外れてしまう。
同じことは逆の場面でも言える。子どもが寝ている自宅や、音が響く共有オフィスでも同様だ。文字起こしにはヘッドホンも音量調整も部屋を出ることも必要ない。不完全なものでも、たいていはそのメッセージを1時間待たせて大丈夫かどうかを教えてくれる。
読むための補助以上のものが必要な場合
内蔵の文字起こしは、まさに読むための補助にすぎない。目で見ることはできるが、きれいに書き出すことは基本的にできないし、去年の3月に誰かがボイスメモで言ったフレーズをチャット全体から検索することもできず、間違って認識された単語を直して、それをそのまま残すこともできない。それは画面上のテキストであって、自分が所有するドキュメントではない。
ほとんどのメッセージにはそれで十分だ。誰かが遅れると連絡してきた。それを読んで理解し、次に進む。しかしボイスメモの中には、あとで必要になる情報が含まれているものもある。住所や、決定事項、指示の一覧、口頭で合意した金額などだ。そうしたメッセージについては、チャットから音声を保存して、きちんと文字起こしするのが正しいやり方で、それによって音声から作成したテキストファイルが手に入り、それを編集したり、検索したり、メールに貼り付けたり、会話にいなかった人に転送したりできる。
それがSozAIの文字起こしアプリが担っている役割だ。音声・動画ファイルをテキストに変換し、話者ラベルや要約、99以上の言語への翻訳にも対応している。ボイスメモが自分のスマホの設定言語と異なる場合、これが重要になる。iOS、Android、macOSで使えるため、メッセージが届いたのと同じスマホからこの作業ができる。チャット内で文字起こしをタップするより手順は多くなり、「向かっています」程度のメッセージにこれを使うのは時間の無駄だろう。
こうした文字起こしが弱い部分
内蔵の文字起こしは、まさにそのメッセージを読む価値があった部分でこそ弱さを見せる。名前は変な形で返ってくることが多く、特に端末が一度も見たことのない名前はそうなる。地名は似た響きの普通の単語に置き換わってしまう。数字は本当に危険なほど不安定で、間違った数字が入っていてもそれなりに自然な文として読めてしまい、何かがおかしいと知らせるものは何もない。メッセージに電話番号や解錠コード、フライトの時刻、金額が含まれている場合は、文字起こしをヒントとして扱い、その部分だけは可能なときに自分で聞いて確認しよう。
もうひとつ確実に弱い点は言語だ。スマホ本体の言語以外のものはすべて精度が落ち、文の途中で2つの言語が切り替わるメッセージ——実際に多くの人がそう話している——はたいてい一番ひどい結果になる。
この文字起こしが役に立つのは選別作業だ。これは急ぎか。想定している内容についてのメッセージか。ここを出るまで待てるか。こうした問いにはうまく答えてくれるし、しかも静かに答えてくれる。音声を再生できないときにはそれこそが重要な点だ。ただ、間違えると困る具体的な情報については、実際に聞かずに文字起こしだけを読んで、それに基づいて行動するのは避けたほうがいい。

