要点
文字起こしボタンが見つからない理由は2つしかありません。動画に字幕そのものが存在しない場合と、字幕はあるのにYouTubeがボタンの位置を変えてしまい、あなたが読んだ説明とズレている場合です。字幕が存在するなら、それを読み取るブラウザ拡張機能を使えば、ボタンがどこにあろうと動画の横に文字起こしを表示できます。字幕が存在しないなら、残る手段は音声から文字を起こすことだけです。
動画を開き、概要欄までスクロールして、どの説明サイトも「必ずここにある」と書いているはずのボタンを探した。ところがない。文字起こしという項目もない。ページのさらに下を見ても何もない。
これには2つの原因があり、しかも中身が全く違います。片方は「別の場所を見れば見つかる」タイプの問題。もう片方は、字幕を読み取るタイプのツールでは何をどう試してもどうにもならない問題です。どちらに当たっているかを見分けるのに30秒もかかりませんが、この判断が次に何をすべきかをすべて決めます。
ボタンがない理由は2つ
1つ目の理由は単純です。その動画に字幕がないケースです。YouTubeの文字起こしパネルはあくまで「表示装置」であって、「作成装置」ではありません。すでに動画に紐づいているテキストを表示するだけなので、そもそもテキストが存在しない場合は表示するものがなく、YouTubeはパネル自体を出しません。だからこそ、正しい手順を一字一句通りに踏んでも何も出てこない、ということが起こります。説明記事が指し示しているのは、その先に部屋がある時だけ現れるドアなのです。
2つ目の理由は、字幕は実際に存在していて、ボタンの位置だけが説明と違う場合です。YouTubeの文字起こしパネルはパソコン版では概要欄のあたりから開けますが、その具体的な位置は何度も変わっています。1年前に書かれた記事が自信満々に指している場所に、もう文字起こしボタンはない、ということはよくあります。書いた人が嘘をついたわけではありません。ボタンが見つからないことと、文字起こしが存在しないことは、必ずしも同じ意味ではないのです。
この2つを見分けるのは簡単です。再生中に字幕をオンにできるなら、字幕は存在していて、文字起こしもどこかに存在しています。どの言語でも字幕をオンにできないなら、その動画には本当に字幕がなく、これ以上探しても無駄です。概要欄を4回目にスクロールする前に、まずここを確認してください。
パネルの位置は過去にも変わっている
YouTubeは画面構成を定期的に見直しており、文字起こしボタンもその対象になってきました。概要欄の中でも位置は時期によって違い、あるときはメニューの中に隠れていて、あるときは直接表示されていました。この記事も含め、どんな手順書も「ある時点でのスナップショット」でしかありません。手順の4番目が自分の画面と合わないなら、悪いのはあなたではなく、その手順が古くなっているだけです。標準的な手順の詳しい説明も用意していますので、まず標準のパネルを試したい場合はそちらを見てください。ただし正確な位置はあくまで目安として、概要欄付近を自分で探し回ることを前提にしてください。
投稿者による字幕・自動字幕・そしてオフ設定
YouTubeの字幕には2つの出どころがあります。1つは投稿者が用意したもので、手書きで作られたものやファイルとしてアップロードされたものです。もう1つはYouTubeが音声から自動生成するもので、人の手は入っていません。文字起こしパネルはどちらの字幕でも表示します。どちらを読んでいるかを区別することはなく、その違いをテキストの使い方に影響する形で表示することもありません。
それより重要なのは、チャンネル側が字幕自体をオフにできるという点です。オフにされると、投稿者による字幕も自動生成の字幕も視聴者には一切表示されなくなり、文字起こしパネルも一緒に消えます。これがいちばん多くの人を苛立たせるパターンです。動画には明らかにしゃべっている音声があり、テキスト化できるはずなのに、チャンネル側が視聴者に見せないと決めているからです。外から見ると、字幕をオフにした動画と、もともと字幕がなかった動画はまったく同じに見えます。
視聴者側でこれを回避する方法はありません。字幕を読み取るツールは、公開されていない字幕を読むことはできませんし、それができると主張するツールがあれば、裏で音声を文字起こししているか、実際にはできていないかのどちらかです。字幕をオフにしたチャンネルに当たった場合、字幕が最初からない動画と同じ状況にあると考えてください。残された手段は音声だけです。
スマホとパソコンで同じ動画が違って見える
「この動画には何もない」と結論づける前に、別の端末で確認してください。YouTubeのモバイルアプリはパソコン版のサイトとは違う形で文字起こしを表示するため、同じ動画がある端末では文字起こしなし、別の端末では普通に表示される、ということが起こります。これは両方向で起こります。スマホで文字起こしを見つけた人が、同じ動画をパソコンで開いて該当するボタンが見つからないこともあれば、逆に「アプリの方が壊れている」と思い込む人もいます。
どちらの端末も間違っているわけではありません。別々のインターフェース、別々のチームによる開発、別々の更新スケジュールで動いているだけです。動画に紐づいている字幕データ自体はどちらでも同じで、そこへの到達方法だけが違います。パソコンで詰まったらアプリで同じ動画を開き、アプリで詰まったらパソコンで開いてみてください。1分もかからず、字幕があるかどうかという最も重要な問いに答えが出ます。
YouTubeの画面構成に依存しない方法
字幕自体は存在していて、位置を変え続けるボタンを追いかけるのに疲れたなら、ブラウザ拡張機能という選択肢があります。同じ字幕データを読み取り、動画の横に文字起こしを表示してくれるもので、今月のYouTubeのボタンがどこにあるかを気にする必要がありません。字幕データに直接アクセスして、自前のパネルにテキストを表示するので、YouTube側が何をしようとその位置は変わりません。
SozAIのChrome拡張機能はこの仕組みで動きます。動画の横にパネルを開き、タイムスタンプ付きのブロックで文字起こしを表示し、AIによる要約も一緒に出し、テキストの書き出しもできます。
- タイムスタンプ付きのブロック表示。別タブではなく動画のすぐ横に表示
- 全文の横にAIによる要約も表示
- TXT、SRT、Markdownでの書き出しに対応
- 無料で、アカウント登録も不要
- 1台の端末あたり月100本まで利用可能
正直に言うと、この拡張機能が解決できるのは上で説明した2つの問題のうち片方だけです。位置の問題は完全に解決します。YouTube自身のボタンの位置に一切依存しないからです。ですが字幕そのものがない動画には何の役にも立ちません。YouTubeが読んでいるのと同じ字幕データを読んでいるだけなので、字幕がなければ拡張機能のパネルも、概要欄と同じように空のままです。
字幕がまったくない場合
多くの記事はここで話をぼかして終わりますが、はっきり書いておきます。どの言語でも字幕がまったくない動画は、字幕を読み取るタイプの仕組みでは絶対に文字起こしできません。YouTubeのパネルでも、拡張機能でも、リンクを貼るだけのサイトでも同じです。これらのツールはすべて、すでに存在するテキストを読んでいるだけです。存在しないなら読むものがなく、誠実なツールであれば空のファイルを返す代わりにそう伝えてくれます。
残る手段は音声からの文字起こしです。話し言葉を文字にする作業は、字幕を読む作業とはまったく別の仕事で、別の種類のツールが必要になります。これが「文字起こしアプリ」がやっていることで、音声を聞いてゼロからテキストを作り出します。字幕ベースのツールには絶対にできないことです。SozAIの文字起こしアプリは、YouTubeのリンクだけでなく音声・動画ファイルや録音データも扱えて、iOS、Android、macOSに対応し、話者ラベル、要約、99以上の言語への翻訳にも対応しています。
音声から起こす方法は字幕を読むより時間がかかりますし、出てくるのは人が意図して書いたテキストではなく、機械による「音声の解釈」です。アクセント、複数人の同時発話、録音状態の悪さなどはすべて結果に反映されます。ただ、字幕という選択肢がなくなった時点で残っているのはこの方法だけであり、本当にテキストが必要な動画であれば、その手間をかける価値は十分あります。
現実的に期待できること
どちらの方法を選んでも、字幕をもとにした文字起こしの質は、元になっている字幕の質そのものに左右されます。投稿者が丁寧に作った字幕であれば、テキストもきれいです。YouTubeの自動生成であれば、機械が音声をどう解釈したかがそのまま反映され、人名や専門用語、早口の部分での間違いも含まれます。それをファイルとして書き出しても、内容自体が良くなるわけではありません。書き出しは同じ単語を編集できる場所に移すだけの作業で、それこそが本来の目的です。
どの手段を使っても、ある程度の手直しは必要だと考えておいてください。話し言葉はそのまま文字にすると読みにくく、文字起こしはそれをきれいに整えるのではなく、忠実に再現します。読みやすいものが必要なら編集の時間を確保し、特定の発言を探したいだけなら、全部読むよりタイムスタンプを使う方が早く目的地に着きます。
説明記事自体も古くなっていくと考えてください。文字起こしボタンは過去に何度も位置を変えており、今後も変わるはずです。だからこそ、位置に依存しない方法が有効なのです。そして一定数の動画は、視聴者にはどうしても手が届かないままだということも覚えておいてください。字幕をオフにしたチャンネルはそう決めたのであり、視聴者側のどんなツールもその決定を覆すことはできません。そうした動画に対しては、音声だけが唯一の入り口です。

