叡智とこだわりの結晶 レンズデザインに秘められたキヤノンの想い(Canon Official) — Transcript

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00:09
Speaker A
はい、皆さんこんにちは。キャノンデザインセンターの太田です。
00:15
Speaker A
普段なかなか聞くことがない、ちょっとマニアックなレンズの話をします。最後まで聞いていただけると嬉しいです。
00:23
Speaker A
まず最初に、え、レンズ全体の話を私の方から始めます。では早速始めましょう。
00:34
Speaker A
レンズは光学技術の結晶で、キャノンのコアコンピタンスです。
00:39
Speaker A
キャノンは光学機器メーカーとして、プロからアマチュアまで世界中のお客様に使われるレンズを作ってきました。
00:48
Speaker A
私たちデザインセンターでは、お客様が大切な一瞬をしっかり捉えられるように、美しさだけではなく、使いやすさにもこだわってデザインをしています。
01:42
Speaker A
レンズと聞いて皆さんはどのような形を思い浮かべますか?おそらくこのような形状を思い浮かべるのではないでしょうか。
01:54
Speaker A
実はレンズにはこのように色々な形があります。
02:01
Speaker A
つぼまった先端にLEDライトが内蔵されたマクロレンズや、レンズが2つ付いた3D撮影用のレンズ、トランペットのように先にむかって大きく広がる超望遠レンズ、さらには筒の半ばから折れ曲がるチルトシフトレンズなど、形は意外とバラエティに富んでいます。
02:27
Speaker A
え、カメラを購入した後に次々とレンズを購入していく様をレンズの沼にはまるとという風に言います。
02:38
Speaker A
皆さんも少しレンズに興味が湧いてきたでしょうか。
03:20
Speaker A
さて、話変わります。この写真をご覧ください。ずらりと並んだ白いレンズ、これはビッグスポーツイベントでの風景です。
03:31
Speaker A
キャノンはこのように白いレンズを作り続けてきました。その歴史は古く、およそ60年前に遡ります。
03:42
Speaker A
始まりは1960年のテレビ放送用レンズでした。それまでの黒いレンズとは異なるグレーの筐体から始まります。
03:53
Speaker A
その後一眼レフカメラ用レンズに広がり、現在のミラーレスカメラ用レンズまで続きます。
04:02
Speaker A
なぜ白いかというと、熱によるレンズの歪みを抑えるためです。炎天下の屋外で直射日光を浴びるとレンズは熱を持ち、わずかに歪みます。
04:17
Speaker A
本当にわずかな歪みなのでですが、長い超望遠レンズでは画質に悪い影響を与えることがあります。そこで少しでも熱を吸収しないように熱を反射する白い塗料を施すようになりました。
05:13
Speaker A
白いほど熱には有利なのですが、白すぎるとハレーションを起こして周りのフォトグラファーの邪魔をしてしまいます。
05:23
Speaker A
そこでデザインでは程よい明るさの白を追求しました。さらに現在の白い塗料には熱の上昇を抑える成分が含まれたものもあり、白色は日々進化しています。
05:40
Speaker A
白い塗装の表面をよく見ると細かな凹凸模様があることに気がつくと思います。これはレザートーン塗装という技術で表面を美しく保ち傷にも強い。
05:58
Speaker A
非常に強靭な被膜となっています。
06:01
Speaker A
大口径望遠レンズシリーズではプロの過酷な使用環境に耐えられるこの表面処理を採用しています。
06:54
Speaker A
次は赤いリングのお話です。キャノンには赤いリングが付いたLという名前のレンズがあります。
07:03
Speaker A
このレンズはズバリ高くていいやつです。
07:09
Speaker A
この赤いリングは1978年に発売されたプロ用の超高性能レンズから採用されています。画質はもちろん、操作性や耐久性に優れ、特殊な光学材料を贅沢に使っています。
07:27
Speaker A
当初は世界初の技術を搭載したレンズに緑や金のリングをつけていましたが、技術の統合に合わせてリングの色も赤に統合され、高性能レンズの証となります。時代の変遷をえて赤はより鮮やかで象徴的な現在の赤となりLレッドと呼ばれるようになりました。
08:34
Speaker A
え、レンズに関わる前段のお話は以上になります。
08:38
Speaker A
続いては今年のグッドデザイン賞を受賞したレンズを題材にデザインの詳細をお話します。ちなみにそのレンズは白くて赤いリングが付いた高くていいやつです。
08:57
Speaker B
皆さんこんにちは。デザインを担当した五十嵐です。
09:02
Speaker B
ここからはこのRF100-300を題材にレンズのデザインに秘められた思いを1つ1つ紹介していこうと思います。
09:13
Speaker B
まず初めは
09:14
Speaker B
レンズの進化についてお話します。
09:16
Speaker B
こちらは今から15年前に発売された一眼レフ用の超望遠レンズです。この世代のデザインは局面基調の流麗なフォルムが特徴でした。
10:08
Speaker B
そしてこちらが新しいミラーレス用のレンズです。一眼レフの時代からミラーレスの時代になり、局面基調のデザインから直線基調のデザインへ時代の変化に合わせてクリーンでシンプルなスタイリングに大きく進化しました。
10:26
Speaker B
それではより細かい部分に注目していきます。まずは操作リングのテーパー形状についてお話します。
10:35
Speaker B
キャノンのRFズームレンズの多くはこのように操作リングにテーパー形状があるのが特徴です。このテーパーは指が自然に添えられる絶妙な形になっていて、指にフィットする心地よさとレンズを構えた姿勢の安定感を高める重要な効果があります。
10:58
Speaker B
次にレンズの先の方に目を移します。
11:01
Speaker B
大口径レンズシリーズは前方にレンズファンクションボタンをそなえています。ボタンはカメラが縦位置でも横位置でも押せるように上下左右4つ配置しているのですが、実はこのように15度傾けた配置になっていて、構えた手の指先で押しやすいところに自然に来るように工夫しています。
11:56
Speaker B
なお、手がとても大きい人や小さい人、もっと自分好みに配置にこだわりたい人はレンズをサービスセンターに預けていただければ細かく角度調整することも可能です。
12:20
Speaker B
このRF100-300はレンズ右側の根元付近にも新しくボタンが1つ設けられました。
12:27
Speaker B
このボタンはカメラをグリップした右手で押すように考えられた絶妙な配置になっています。この配置を決めるのに何十人とテストを行い意見を集めて多くの人が納得できる最善の場所を導き出しました。
13:25
Speaker B
次は操作パネルについてお話します。操作パネルには5つのスライドスイッチが並んでいるのですが、
13:33
Speaker B
パネルの中央で立体的に段差がつけてあって、上の3つのフォーカスに関わるスイッチと下2つの手ブレ補正に関わるスイッチのグループ分けが指で触った感触でも分かるようになっています。
13:50
Speaker B
それではさらに細かいところ、スライドスイッチの形状を見ていきます。
13:56
Speaker B
スライドスイッチは切り替えたい時には切り替えやすく、それでいて何かにぶつかったりして意図せず変わったりすることがなるべく無いように、スイッチの出っ張り具合や表面の引っかかり形状、操作トルクなど多くの検討を重ねて極めて慎重にデザインしています。
14:14
Speaker B
今お見せしているスイッチはギザギザの山が2つ並んでいますが、
14:20
Speaker B
こちらのRF200-800という最新機種のスライドスイッチではこのように山が3つに増え、しかも外に行くに従ってだんだんと高くなっていくような形状に変更しました。これによって従来よりもスライドさせやすく、またスイッチの真ん中のポジションで止めやすくなり、わずかながらも着実に使いやすく進化しました。新しい機種は順次この三山のスイッチに変わっていきますので、もしキャノンのレンズを手に取る機会があったらこのスイッチは新しいかな、古いかなと注目してみるのも通で面白いと思います。
15:40
Speaker B
レンズの根元部分に目を移します。マウント部にはレンズとカメラの双方に共通の金属リングをそなえていて、レンズをカメラに装着した時に一体感を示すマウントコアデザインを採用しました。
15:56
Speaker B
マウントはレンズ交換式カメラシステムの要だと考え、全てのEOS Rシステムのカメラとレンズにこの象徴的なデザインを施しています。
16:47
Speaker B
次は三脚座についてお話します。
16:51
Speaker B
大型のレンズは重量バランスを考慮し、レンズ側に三脚を取り付けるために三脚座をそなえています。三脚座はカメラを横位置からこのように縦位置にスムーズに回転させられるようになっています。
17:09
Speaker B
また足の部分は単に三脚を取り付けるだけでなく、このように内側にグリップが設けられており、カメラを運搬する際のハンドルとしても使えるように握り心地に配慮した手に馴染む形状を追求しています。
17:27
Speaker B
次は操作リングのローレットパターンに注目しましょう。前から順番に見ていきます。
17:33
Speaker B
4つのプリセットボタンがある固定リング部はレンズをしっかりホールドするのに役立つ粗い綾目ローレットを施しています。
18:24
Speaker B
その後ろのコントロールリングは繊細な操作を助ける細かい綾目ローレット。
18:30
Speaker B
その後ろ大きなズームリングはしっかりと回転トルクがかかるようにライン状の粗いローレット。
18:38
Speaker B
その後ろのなめらかに回るフォーカスリングにはライン状の緻密なローレットを施しています。
18:46
Speaker B
メカニカルな条件や撮影の所作に応じてそれぞれのリングにどんなパターンが適しているかを追求し最適なローレットを採用しています。
18:58
Speaker B
こちらは最新機種のRF24-105mm F2.8というレンズです。このレンズはオプションのパワーズームアダプターを取り付けると電動ズームも可能になる動画撮影に適した新機軸のレンズです。
19:14
Speaker B
このレンズのフォーカスリングはご覧のようにとても粗いローレットパターンを採用しています。プロの動画撮影ではフォーカスリングを指の先端で繊細に操る独特な所作があり、その操作に対応するためにはこのような粗いローレットが求められているのです。
20:16
Speaker B
さて今回これまでなかなかお伝えする機会のなかったレンズのデザインに込められた様々な思いや工夫を聞いていただきましたが、いかがだったでしょうか?レンズのデザインの奥深いところを色々知っていただき面白く感じていただけたら嬉しく思います。
20:32
Speaker B
以上でプレゼンテーションを終わりたいと思います。ありがとうございました。

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