検査の未来を描く「全身用マルチポジションCT」のデザイン (Canon Official) — Transcript

全身用マルチポジションCTの革新的デザインと機能を紹介。立位撮影対応で患者負担軽減と診断精度向上を実現。

Key Takeaways

  • 立位CT検査により機能性疾患の診断精度が大幅に向上。
  • 片持ちガントリー機構で患者の不安軽減と医療スタッフの作業効率改善を両立。
  • ユーザビリティデザインに基づく操作パネルで安全かつ効率的な検査を実現。
  • 複数の撮影スタイル対応により患者の移動を減らし検査の流れをスムーズに。
  • 革新的なデザインと技術が評価され、複数のデザイン賞を受賞。

Summary

  • Canonの全身用マルチポジションCTは寝た姿勢、立った姿勢、座った姿勢の3つの撮影スタイルに対応。
  • 超高齢化社会に対応し、機能性疾患の早期発見と適切な診断を可能にする新しいCT装置。
  • 従来の2本支柱を1本にした片持ちガントリー機構で開放感を高め、患者の不安を軽減。
  • 高速回転するスキャナ部を高剛性・高精度に駆動し、安全かつ滑らかな検査を実現。
  • 患者のホスピタリティを重視し、広い開口部や明るいライティングで圧迫感を抑制。
  • 医療スタッフの作業効率向上のため、4台のカメラ連携や使いやすい操作パネルを搭載。
  • アイトラッキングや複合現実システムMREALを用いたユーザビリティ検証を実施。
  • 検査のスループット向上により運用コスト削減と病院経営への貢献を目指す。
  • 日本製CTの技術革新と洗練されたデザインの融合による新しい医療機器。
  • デザインの力で医療現場に安心と快適を届け、患者の前向きな検査体験を創出。

Full Transcript — Download SRT & Markdown

00:09
Speaker A
皆さんこんにちは。プロダクトデザイナーの高野です。
00:13
Speaker B
ユーザビリティデザイナーのリンです。
00:15
Speaker C
UIデザイナーの内海です。
00:20
Speaker A
私たちは患者さんと医療スタッフのために医療の進歩に貢献する使命のもと日々様々な医療機器のデザインを行っています。
00:32
Speaker A
突然ですが、皆さんはCTという医療機器をご存知でしょうか?
00:39
Speaker A
CTは寝た状態で中央のドーナツ上の開口部をくぐることで撮影が行われX線を使って体の中を輪切りにして立体的に見ることができる装置です。癌の有無や治療の経過などの確認に欠かせない存在となっています。
01:41
Speaker A
本日は今年度のグッドデザイン賞ベスト100やJIDAデザインミュージアムセレクションゴールドを受賞した全身用マルチポジションCTのデザインをご紹介します。
01:55
Speaker A
まず初めに開発の背景をリンさんから紹介してもらいます。
01:59
Speaker B
はい。
02:01
Speaker B
世界は今、急速に超高齢化社会を迎えています。日本では65歳以上の人口が約30%を占め、イタリアやドイツなど欧州諸国も20%を超えるなど世界的に高齢化が進行中です。
02:22
Speaker B
こうした背景から健康寿命を伸ばすことは医療だけでなく社会全体にとって重要な課題となっていて病気の早期発見と適切な診断が強く求められています。
03:20
Speaker B
その実現には癌などの臓器や組織に異常がある病気だけでなく高齢者に多い機能性疾患と呼ばれる体の動きがうまくいかなくなる病気も含めたより幅広い検査と総合的な判断が重要です。
03:41
Speaker B
しかし機能性疾患は寝た姿勢で撮影する従来のCT検査では症状が出る姿勢を再現できないためCT画像上に異常が現れにくい場合がありました。そのため体重のかかり方や関節の動きなど日常生活に近い立った姿勢で撮影できるCTが必要でした。
04:10
Speaker B
この問題を解決するため2014年に慶應義塾大学病院と立位CTの共同開発を開始し2017年からは立った姿勢での検査が機能性疾患の診断にどれだけ有効かを検証してきました。
05:12
Speaker B
立位姿勢でのCT検査は重力や荷重の影響を映しやすくしてくれます。背骨の一部がずれて神経を圧迫し腰や足に痛みやしびれが出る病気や膀胱が本来の位置から下がってしまう病気など従来の寝た姿勢の検査では見えなかった異常を発見しやすくすることで医師が正確な診断を行い治療方針を決める上で非常に有用であることが分かりました。
05:59
Speaker B
これらの立位CTに関する共同研究で得られた知見をもとに新たな時代のCT診断装置が誕生しました。
06:51
Speaker A
診断、予防医療において新たな可能性を提供するCTそれがこちらの全身用マルチポジションCTです。
07:01
Speaker A
従来同等の寝た姿勢での撮影に加えて
07:06
Speaker A
立った姿勢での撮影、座った姿勢での撮影という
07:11
Speaker A
3つの撮影スタイルに1台で対応する全身用マルチポジションCTです。症状に合わせた検査により疾患の早期発見、適切な診断に大きく貢献します。
07:27
Speaker A
ここからは新しい検査スタイルへ挑戦したデザインの取り組みについてご紹介します。
07:35
Speaker A
先ほどお話しした産学共同研究で臨床有用性を確認する中で立位CT検査での問題も見えてきました。
08:26
Speaker B
そうですね。医療スタッフにとっては2本の支柱が邪魔で患者さんの姿が見えづらくコミュニケーションが取りにくい点や作業空間が狭い点、患者さんにとっては視界が狭く圧迫感があり不安に感じるというといった課題がありました。
08:49
Speaker A
今回このような立位CT検査での課題も解決し2本あった支柱を1本にする片持ちのガントリー機構を実現することで検査でのユーザビリティを大きく改善しました。
09:05
Speaker A
ご覧のように検査では撮影の心臓部であるスキャナ部が駆動し頭上まで持ち上がることがあります。そのような際に患者さんの感じる不安な気持ちを軽減しさらに周囲で撮影を進める医療スタッフの作業効率などにも考慮してデザインをしています。
10:07
Speaker A
この特徴的な片持ちのガントリー機構により今までにない開放感を実現し検査での快適性を向上、患者さんの不安や緊張を和らげ医療スタッフの作業効率を向上させています。
10:23
Speaker A
開発部門の大きな挑戦により実現したこの新ガントリー機構はスキャナ部内にあるX線が出る部品とそれを受ける検出器のユニットを0.35秒で1回転という速度で回転させながら撮影を行っていきます。
10:42
Speaker A
さらに乗用車ほどの重さのスキャナ部を安全かつ滑らかに駆動させる高剛性・高精度な駆動を実現しています。
10:54
Speaker A
それでは患者さんに快適な検査を受けてもらうためにデザインでどのような配慮を行ったかお話ししていきたいと思います。
11:43
Speaker A
まず検査でのホスピタリティを追求し患者さんを優しく迎え入れる配慮をしています。大きなスキャナ部が上に跳ね上がることでアクセス性に優れた動線を確保したり
11:57
Speaker A
優しい印象をもたらす局面基調のフォルムにすることで患者さんの感じる圧迫感を抑制し検査の不安というものを和らげました。
12:08
Speaker A
800mmの広い開口部で圧迫感をかわし明るいライティング演出で安心して検査に臨んでもらえるように配慮するなど患者さんにリラックスして検査を受けてもらえるように工夫いたしました。
12:24
Speaker A
また画題との接触を防止するセンサーや転倒を防止する姿勢保持ポールなどにより安心安全な検査も実現しています。
12:36
Speaker A
その他にも医療スタッフが効率よく検査できるように色々工夫しましたよね、内海さん。
13:23
Speaker C
はい。2つ目は検査と診断の質を向上するための工夫です。
13:30
Speaker C
今回安全で効率的なワークフローを実現するために4台のカメラを連携させたサポート機能を搭載しています。
13:41
Speaker C
例えば立位検査では患者さんの姿がガントリーに隠れてしまい目視で確認できないことがあります。こうした場でも支柱にある操作パネルで患者さんの姿を見ながらポジショニングが可能になり安全確保と操作の効率化を両立しやすくなりました。
14:05
Speaker C
またこの操作パネルは使いやすく分かりやすい操作性を目指して過去機種から継承したタッチパネルそして1ボタンというインターフェースを採用しています。人型メニューをダイレクトに操作しボタンを謳歌するだけで自動的に適切な撮影開始位置へ患者さんをポジショニングしてくれます。
15:15
Speaker C
他にも操作パネルは医療スタッフのワークフローと視線の流れに合わせた画面のレイアウトを今回採用しました。左から右、上から下の情報配置とすることで使いやすく分かりやすい操作性を目指しデザインしています。
15:51
Speaker C
これらデザインを検討する際には
15:54
Speaker C
リンさんたちユーザビリティデザイナーの
15:57
Speaker C
力を借りてユーザーに
15:59
Speaker B
そうですね。
16:00
Speaker B
結構一緒に色々
16:02
Speaker C
やりましたよね。
16:03
Speaker B
やりましたね。
16:04
Speaker B
ここで操作する時に
16:06
Speaker C
はい。
16:07
Speaker C
寄り添った操作性を目指して様々な検証を行いました。リンさん、アイトラッキングの検証とか結構やりましたよね。そうですね、結構一緒に色々やりましたね。ここでは操作する時に画面内の必要な情報をすぐに見つけられるかをアイトラッキングで評価しました。医療スタッフは画面から視線を外し患者さんの様子を確認しながら機器を操作する必要があります。これは検査中に患者さんの安全や体調の変化を見逃さないためです。いかに少ない視線移動でスムーズに操作できるかが重要になるのでたくさんのレイアウトを比較して最終デザインが生まれました。
17:17
Speaker C
その他にもCanonが開発した複合現実システムであるMREALを用いた検証も行いました。3Dモデルをバーチャル空間に実寸で投影し操作パネルの見え方に問題がないかなど様々な検証をデザイナーが自ら行いユーザー理解に努めながらデザイン検討を進めました。このような取り組みにより医療スタッフが検査に集中できる環境を整え検査と診断の質を高めています。
18:35
Speaker A
以上のようにこちらのマルチポジションCTには現場の声を多く反映した様々な工夫が詰まっています。
18:45
Speaker A
さらに1台で3つの撮影スタイルに対応することで患者さんの移動を減らし検査の流れを改善しています。検査のスループットが向上することで運用コストを低減し病院経営にも確かなメリットをもたらします。
19:05
Speaker A
こうした革新が評価され今年度のデザイン賞で高い評価をいただいております。このCTは日本製CTの技術革新と洗練されたデザインが融合した全く新しいCTです。
19:21
Speaker A
私たちはこのデザインを通じて医療現場に安心と快適を届けたいと考えています。そして世界中の患者さんが前向きな気持ちで検査を受けられるそういった未来を実現したいと考えています。
20:16
Speaker A
デザインの力で医療の未来を変えていくことを心から願っています。本日はご清聴ありがとうございました。
20:23
Speaker B
ありがとうございました。
20:24
Speaker C
ありがとうございました。
Topics:全身用マルチポジションCTCanon医療機器デザイン立位CT検査機能性疾患ユーザビリティ片持ちガントリー医療技術革新検査効率化高齢化社会

Frequently Asked Questions

全身用マルチポジションCTとは何ですか?

全身用マルチポジションCTは、寝た姿勢、立った姿勢、座った姿勢の3つの撮影スタイルに対応したCT装置で、患者の症状に合わせた検査が可能です。これにより機能性疾患の早期発見や適切な診断に貢献します。

片持ちガントリー機構のメリットは何ですか?

従来の2本支柱から1本支柱にした片持ちガントリー機構により、患者の視界が広がり圧迫感が軽減されます。また、医療スタッフの作業空間が広がりコミュニケーションが取りやすくなります。

このCT装置はどのように医療スタッフの作業効率を向上させていますか?

4台のカメラ連携による患者の視認性向上や、使いやすいタッチパネル操作、アイトラッキング検証による視線移動の最適化などにより、安全かつ効率的な検査ワークフローを実現しています。

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